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ひきこもり情報誌 IBASYO③

手記 「僕のアルバイト日誌」 ~どこに不安を感じるか~

表紙
ひきこもり・不登校をしている青年たちと一緒に情報誌(全66ページ)を創りました。
当事者ならではの視点に満ちた内容となっています。
情報誌に掲載されている内容については、このホームページで少しずつ紹介致します。

希望する方には、無料で差し上げています。
ただし、送料はご負担下さい。
希望する方は、お問い合わせのフォームでご連絡下さい。
尚、冊数に限りがあります。
なくなりしだい、無料での配布は終了致します。

<手記> 僕のアルバイト日誌 ~どこに不安を感じるか~       文:M

「アルバイトは、いずれしなきゃいけないもの」という考えを持っていました。でも、「しなきゃダメになる」ということではありません。「お金がほしい」というよりも、何かできるアルバイトがあればやってみようと思っていました。

(1)郵便局での年賀状仕分けアルバイトで思ったこと

■なぜ応募しようと思ったのか

出来ると思ったからです。したくない気持ちもありましたが、「わずかにしたいなあ」という気持ちが上回っていたので応募しました。

■応募してみた結果

去年は履歴書を持って行き、面接をしましたが、今年は全然違いました。郵便局が履歴書みたいなものをく表紙れるというので取りに行ったら、そこで書くことになりそれで応募が完了しました。後日、郵送で合格の知らせが来ました。去年受けたときは落ちたので良かったです。

■説明会でのこと

このアルバイトには説明会がありました。会場に行くと予想通り学生ばかりでした。席に着き始まりを待っていると、周りの声が聞こえてきました。自分のことではありませんでしたが、誰かの悪口を言っていました。いずれ自分も言われるのではないかと思うと恐ろしいです。説明は配られた紙に書いていることを読み上げてくれるだけで終わりました。

(2)バイトの仕事日誌

■バイト1日目 ~自転車を停める時に気持ちが沈む~

周りが26日から始まる中、自分たちは28日から始まりました。自転車を停め、加嶋さん(56歳男性で友人)と合流し、待合室に行きます。このときの自転車を停める時間は気持ちが沈みます。タイミングが悪いと、他に停めようとしてる誰かに会うからです。仕事中や待合室にいるときは誰かに会うのはしょうがないけど、会う必要がないのに会う状況が苦手です。自由な時間だと何か言われる気がするから。

待合室に入り出勤簿に判を押し開始時間を記入し、開始まで待つ。駐輪場ほどではありませんが、待ってる間も気が沈みます。時間が来たら出欠確認をして作業場に移動です。振り分けられた班に行きました。加嶋さんとは違う班になりました。

そして仕事の始まりです。40近くに区切られた棚の1つから、そこにある住所表と年賀状を手に取り、自分の仕分け棚に行って1軒ごと仕分けます。例を出すと、〇〇地区の1丁目の住所表と年賀状を照らし合わせて一致する所にいれていきます。表にある名前や住所と違う場合は担当職員に質問します。仕分け終えたら1軒ずつ縦横交互にして輪ゴムで束ね元の棚に戻します。戻したら次の棚に移り同じことをします。これを繰り返していき、55分間作業をしたら5分休憩です。割とあっという間に過ぎました。思ったより休憩のとき喋りだす人が居ませんでした。

基本的に2時から5時の3時間勤務ですが、初日は1時間残業をしました。仕事が終わると出勤簿に終了時間を書いて帰ります。自分と加嶋さんに用事が無ければどこかの自動販売機に行き、飲み物をおごってもらいお話をします。仕事とかの話をしてから家に帰ります。

■2日目以降 ~3日目から嫌な想像~

2日目は大分市から郵便物が来る時間が遅くなるということで、3時から6時までになりました。作業に変化はありませんでした。特に困ったこともなく2日目が終わりました。3日目から、家に居ても仕事のことを考えてしまう癖みたいなのがでます。この日も3時からなんですが、朝のうちから嫌な想像をして、気が落ち着かないです。駐輪場で誰かに出会ったら、トイレに行きたくなったら、分からないことがあったら質問しなきゃいけないのか、などなどの想像をします。優しい人に質問するのも嫌になります。この感じはスーパーの品出しのアルバイトのときも感じたことです。行ってみれば収まるのですが。

担当が席を外したりするので、この日から宛先が分からない年賀状は棚の中に立てかけることになりました。いちいち質問する必要がなくて嬉しかったです。この日も無事終わりました。

4日目は11時からでした。終わったのは2時でした。加嶋さんは午前無理だったので、行きも帰りも1人でした。しかし1人でも大丈夫でした。加嶋さんは2時から1人でしたそうです。

5日目からは2時から5時に戻りました。たいした変化もありません。

6日目も同じく。

7日目はバイトの人数が減っていました。期間が終わったんだと思います。

8日目も減ったままですが、昨日は居なかった人がいたので、その人は休みだっただけみたいです。人数が減っている分一人一人が仕分ける範囲が増えます。しかし、年賀状もだんだん減っているので大変ではないです。むしろ楽です。というより人数が少ないので なぜかやる気が出ます。この日の自分らの班は4時に終わりました。加嶋さんの班は5時までだそうなので先に帰りました。

■最後の日 ~加嶋さんはいなかったけど~

9日目は遂にバイト最後の日です。加嶋さんは本来来る予定だったけど、用事があるので昨日が最後でした。仕事が始まりました。いつもと同じく終わらせて、最後なので片づけをしました。仕分け棚、鉄製の折り畳み台、その他諸々。上の階に持って行くので重い物を一人で運ぶと汗が出ます。「この程度で汗をかいてる」と言われてるかもなんて考えてしまいます。どうしても一人で運ぶのが大変な物は誰かと協力します。相手を探すのは大変ですが、一人で運ぼうとしている人の所へ行って、すかさず手を貸しました。緊張します。二人だと軽いです。それか、相手が力持ちかもしれないです。もしかしたら相手一人でも十分だったんじゃないかと思いつつ運びました。そして、片づけが終わり遂にバイト終了。

(3)バイトの感想

一言でいうと「普通」です。特段良かったり悪かったりということはないからです。普通ではありますが、応募する段階で去年と比べると、心の状態がかなり違うことが分かります。仕事内容は楽しいです。バラバラな並びをそろえるとこが良いです。関わった職員やバイトの中で物凄く悪いやつがいなかったのも幸いです。

気が早いですが、来年も応募するかはまだ決めることは出来ないです。今回は無事終わりましたが、それで自信がついたわけじゃありません。今回がうまくいったからといって、次回もそうとは限らないからです。なので、その時に決めることにします。色々長くなりましたが、行って良かったと思います。